諦めていた恋の続きを始めます
「ほかにだれがいる」
「でも……」
ふたりで話していたら、周囲からの視線を感じた。休日の昼前とあって、小さなスーパーにもそこそこ客がいる。
背が高くてくっきりとした目鼻立ちだから、悠真はかなり目立つようだ。
それにまどかを知っている人は、男性と話しているのが気になるようだ。
「まどかちゃん、恋人が遊びに来てくれたの?」
「いい男だね~」
顔見知りからは、遠慮のない声をかけられる。
「い、いいえ、違うんです」
慌てて否定しても、誰も信じてくれない。狭い島に格好の話題を提供してしまったようだ。
「いつもまどかがお世話になっています」
悠真が誤解されそうな言い方をするので、ますます島の人たちは興味津々といった表情だ。
「ようこそ。何もないところだけど景色だけはいいからね」
「まどかちゃんにはこっちこそお世話になっているんだよ」
その中のひとりが、悠真が先日の診療船に乗っていた医師だと気づいた。