諦めていた恋の続きを始めます
会いたい人、会いたくなかった人
悠真はたびたび島にやって来るようになった。
「時間ができたから」
「気分転換したくなった」
そんな理由で顔を見せる。
琉輝からまどかの様子を見るように頼まれたのか尋ねてみたら、まさかと言って笑っていた。
狭い島では逃げも隠れもできないし、会いたくないと言えばうそになる。
週末が近付くとソワソワしてしまうくらい、まどかは悠真が島に来るのが楽しみになっている。
とはいえ特別なことは何もない。島を案内したり食事をしたりする程度だ。
(これまでとは違う関係になれたのかな)
親友の妹としてではなく、医師と看護師でもない。
かと言って、ピッタリくる言葉は浮かんでこない。
悠真との距離感がつかめなくて、まどかは困惑するばかりだった。
あまりにも頻繁にやって来るから、島の人たちは悠真のことをまどかの恋人だと信じている。
まどかが否定しても「またまた」「照れなくていいのに」と、取り合ってくれない。
悠真は否定も肯定もせず、ただまどかに会いに来る。