諦めていた恋の続きを始めます
まどかの自分に向ける柔らかな表情や、ずっと勉強を見ていた自信もあって、悠真は思いあがっていたのかもしれない。
自分が交際を申し込んだら、まどかはきっと受け入れてくれると信じていたのだ。
やがてまどかは大学の看護学部に合格した。
これで交際を申し込めるかと思ったが、お互いに忙しいしキャンパスも違うからなかなか会えない。
以前ほど大石家に行く時間もとれなくなったので、悠真は告白するタイミングをすっかり逃してしまった。
ところが、思いがけないチャンスがやってきた。
悠真が循環器内科医として働いている大学病院に、看護師になったまどかが勤めることになったのだ。
院内でまどかを見かけると、ナース服がよく似合ってキビキビと働いている。
高校生の頃からの夢だった仕事についたのだから、その明るい表情からも一生懸命なのが伝わってきた。
成績優秀と聞いていたので救急科に配属されたのも納得できたし、連日のハードさにも負けずに頑張っている姿は美しいとさえ思えた。
まどかからの視線を感じることもあったが、仕事以外では悠真から声をかけたりはしなかった。
まだ就職したばかりだから、交際を申し込むのは早い気がしたのだ。
まどかが仕事に慣れたころに誘おうと決めていたのに、琉輝からとんでもない話を聞かされた。