ホームラン王子と過ぎ去った青春をもう一度
「もちろん、高藤限定の話だけどな?」
その後、冗談めかしたようにキラキラと光り輝く笑顔を浮かべられては、堪らない。
たとえどれほど興味を持てない相手だとしても、心臓が高鳴るのは無理もなかった。
――ちょっと、待ってよ……。
なんで私に、そんな顔するの?
誰かと間違えているんじゃ?
それとも、本気で私を……?
わけが分からなくて、頭の中は疑問でいっぱいだ。
一つずつ質問をして解決したいのに、小出くんはこちらが口を挟む隙を与えてはくれなかった。
「なぁ。今度の土曜日さ。俺ともう一度、やり直してみねぇ?」
「何、を……」
「高校時代の、青春?」
戸惑う私に向かって発される幼馴染の主張は、さっぱり理解できない。
彼は文武両道の有名人で、いつだって集団の中心にいた男子学生だ。
毎日が充実しているはずだったのに――私に好意をいだいていると誤認するような話をしてくるなど、明らかにおかしい。
「どうして、私なの?」
「んー?」
「小出くんだったら、誰でも二つ返事で好きになってもらえるでしょ……?」
やっと質問できるチャンスが舞い込んできたとつかさず疑問を投げかけた私に、彼はウインクをして返答を誤魔化した。
その後、冗談めかしたようにキラキラと光り輝く笑顔を浮かべられては、堪らない。
たとえどれほど興味を持てない相手だとしても、心臓が高鳴るのは無理もなかった。
――ちょっと、待ってよ……。
なんで私に、そんな顔するの?
誰かと間違えているんじゃ?
それとも、本気で私を……?
わけが分からなくて、頭の中は疑問でいっぱいだ。
一つずつ質問をして解決したいのに、小出くんはこちらが口を挟む隙を与えてはくれなかった。
「なぁ。今度の土曜日さ。俺ともう一度、やり直してみねぇ?」
「何、を……」
「高校時代の、青春?」
戸惑う私に向かって発される幼馴染の主張は、さっぱり理解できない。
彼は文武両道の有名人で、いつだって集団の中心にいた男子学生だ。
毎日が充実しているはずだったのに――私に好意をいだいていると誤認するような話をしてくるなど、明らかにおかしい。
「どうして、私なの?」
「んー?」
「小出くんだったら、誰でも二つ返事で好きになってもらえるでしょ……?」
やっと質問できるチャンスが舞い込んできたとつかさず疑問を投げかけた私に、彼はウインクをして返答を誤魔化した。