ホームラン王子と過ぎ去った青春をもう一度
「俺、本気だから」
「小出くんの気持ちを、う、疑っているわけじゃ、ないけど……」
「嘘だな。じゃあ、なんでそんなに声が震えてんの?」
「こんな……。強引に迫ってくるタイプだとは、思わなくて……」
「俺のこと、一体なんだと思ってんの?」
同級生が自分を驚かせる天才であったことに驚きを隠せぬまま再び視線を逸らせば、ムスッと唇をへの字に曲げた彼の大きな指先が私の両頬を挟み込む。
掌にはバットを握りすぎたせいか、山ほど豆が出来ていて痛々しい。
「ほら……。王子って、呼ばれてるし……。いつも微笑みを絶やさないから……」
「そりゃ、周りは全員敵みたいなもんだったからな。人当たりよくすんのは、当然だろ?」
私の知る小出くんは、どうやら彼の外面であったらしい。
目が笑っていない彼が裏の顔を持っていると思いもよらぬ状況で知ってしまい、その発言に驚いて疑問を投げかける。
「小出くんを好きだって言ってくれる人たちは、みんな信頼できる人じゃないの……?」
「全然。俺が大事にしたいと思ってんのは、高藤だけだよ」
言い寄ってくる人間には価値を見いだせないと言うような言葉を発した彼は、どこか寂しそうに微笑んだ。
「小出くんの気持ちを、う、疑っているわけじゃ、ないけど……」
「嘘だな。じゃあ、なんでそんなに声が震えてんの?」
「こんな……。強引に迫ってくるタイプだとは、思わなくて……」
「俺のこと、一体なんだと思ってんの?」
同級生が自分を驚かせる天才であったことに驚きを隠せぬまま再び視線を逸らせば、ムスッと唇をへの字に曲げた彼の大きな指先が私の両頬を挟み込む。
掌にはバットを握りすぎたせいか、山ほど豆が出来ていて痛々しい。
「ほら……。王子って、呼ばれてるし……。いつも微笑みを絶やさないから……」
「そりゃ、周りは全員敵みたいなもんだったからな。人当たりよくすんのは、当然だろ?」
私の知る小出くんは、どうやら彼の外面であったらしい。
目が笑っていない彼が裏の顔を持っていると思いもよらぬ状況で知ってしまい、その発言に驚いて疑問を投げかける。
「小出くんを好きだって言ってくれる人たちは、みんな信頼できる人じゃないの……?」
「全然。俺が大事にしたいと思ってんのは、高藤だけだよ」
言い寄ってくる人間には価値を見いだせないと言うような言葉を発した彼は、どこか寂しそうに微笑んだ。