ホームラン王子と過ぎ去った青春をもう一度
5/報道関係者の突撃は嵐の予感
――ファーストデートから3日後。
私に対する恋心を曝け出すようになった彼は、仕事中の休憩時間を狙って猛アプローチを開始した。
『お昼、一緒に食べねぇ?』
昼食を誘ってきたり、わからないことがあると不必要に顔を近づけて聞いてきたり、私に話しかけてきた同僚男性を睨みつけたり――やりたい放題とは、まさしくこのことだ。
――私を好きになってくれたのは、すごく嬉しいけど……。
プライベートと仕事はきっちり分けてほしい。
そう思うのは、欲張りなのだろうか?
私はそんな悩みをいだきながら、彼がいない隙を狙って外回りに出かけ――オフィスの駐車場に戻ってきた。
――ああ、気が重いな……。
小出くんと顔を合わせたら、また言い寄られるのか。
そう思ったら、喜びよりも疲労のほうが大きくなってしまう。
――好きでもない人に言い寄られるって、こんなに疲れるんだ……。
一生経験するはずのなかった感情に苛まれながら、社用車を降りる。
「あの、すいません!」
「はい……?」
鍵を閉め、事務所に戻ろうとしていた時のことだった。
大きなテレビカメラを肩に担いだ男性と、女性アナウンサーらしき綺麗な女性にマイクを向けられる。
私に対する恋心を曝け出すようになった彼は、仕事中の休憩時間を狙って猛アプローチを開始した。
『お昼、一緒に食べねぇ?』
昼食を誘ってきたり、わからないことがあると不必要に顔を近づけて聞いてきたり、私に話しかけてきた同僚男性を睨みつけたり――やりたい放題とは、まさしくこのことだ。
――私を好きになってくれたのは、すごく嬉しいけど……。
プライベートと仕事はきっちり分けてほしい。
そう思うのは、欲張りなのだろうか?
私はそんな悩みをいだきながら、彼がいない隙を狙って外回りに出かけ――オフィスの駐車場に戻ってきた。
――ああ、気が重いな……。
小出くんと顔を合わせたら、また言い寄られるのか。
そう思ったら、喜びよりも疲労のほうが大きくなってしまう。
――好きでもない人に言い寄られるって、こんなに疲れるんだ……。
一生経験するはずのなかった感情に苛まれながら、社用車を降りる。
「あの、すいません!」
「はい……?」
鍵を閉め、事務所に戻ろうとしていた時のことだった。
大きなテレビカメラを肩に担いだ男性と、女性アナウンサーらしき綺麗な女性にマイクを向けられる。