あやかしと魔王の側近
「クソッ!!放せ!!」

バッカスは暴れようとするものの、二人に押さえ付けられて動けないようだ。無表情でバッカスを見つめるツヤに対し、クラルが言う。

「この者は僕の世界の住民ですので、こちらで処遇を決めます」

「わかった。頼むぞ」

バッカスを拘束した後、クラルはルーチェを見つめた。ルーチェもクラルに駆け寄る。ようやく再開できた。胸の奥から喜びが溢れていく。

「ルーチェ」

「クラル様」

どちらからともなく手を伸ばし、抱き締め合う。クラルからふわりと漂った香りに、ルーチェは安心を覚える。

(クラル様はここにいるんだ……)

「よかったね。ルーチェくん」

声をかけられ、ルーチェは目を開ける。イヅナが微笑んでいた。レオナード、ヴィンセント、ツヤ、ギルベルトも微笑んでいる。

「もうお別れか〜。ちょっと寂しいな!」とレオナード。

「向こうの世界でも元気でね」とヴィンセント。

「訓練に付き合ってくれてありがとう」とツヤ。
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