お兄ちゃん、すきだよ。
「怜一朗くんは、学校休みだったの?」
「うん、今日は大学なかったんだ。」
「そうなんだ。いいな、大学生って。」
やはりまだ、ふたりだけで話すときは緊張してしまう。
「まぁとりあえず、荷物置いて隣座ったら?」
「あ、そっか!あはは、ありがと。」
緊張が思い切り態度に表れてしまう私を、怜一朗くんがクスクス笑った。
ソファに腰を下ろすと、怜一朗くんは読んでいた本をテーブルに置いた。
そして、私のほうを見て話しはじめた。