嫌い、じゃない
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目の前にそびえたつのは、大きくて頑丈そうな、とても豪華な扉
その上には、「高等部 生徒会室」というプレートが掲げてある。
そう、有紗と寧音は中等部からはるばる、高等部の生徒会室にやって来たのだ。
有紗からは緊張している様子というのはあまり見受けられないが、
寧音は有紗の後ろで縮こまている。
「どどどどうしよう」
緊張のあまり
有紗は、寧音を安心させるように微笑んで、
「大丈夫だって。あたしが付いてるんだから」
「ありがとー、有紗ちゃん~」
すうっと息を吸って、有紗が、トントン、とドアをノックする。
どうぞ―という声が生徒会室の中から聞こえてくる。
寧音はとても不安だった。
自分の兄が、自分を拒絶してきたらどうしよう
そもそも、こんなところに来てよかったのだろうか...と。
一方で有紗は。
あんのクソ野郎…
可愛い可愛い寧音を不安にさせやがって...
許さない!!!
と、心の内で大激怒であった。