落ちこぼれ見習い聖女は、なぜかクールな騎士様に溺愛されています?〜これ以上、甘やかされても困ります〜
 瞼を開けると、ライオネル様が険しい顔をしてこちらを覗き込んでいた。

「ライ……オネル……様……?」

 あれ? 私どうしたんだっけ? 森にいたような気がしたけど。

「あ〜、良かった、目を覚まして。ごめんね〜、魔力を吸い取りすぎちゃったんだと思うんだ。全然起きないからびっくりしたよ〜」

 ライオネル様の後ろにいたアンディさんが手を合わせて謝っていた。
 あ、そっか。私、魔力の検査で棺に入っていたんだったわ。
 私が身体を起こそうとすると、ライオネル様が背中を支えてくれた。頭がぼんやりして、身体が重い。たしかに魔力切れのような症状だ。

「これは聖水だ。飲めるか?」

「ありがとうございます……」

 ライオネル様が小瓶に入った聖水を差し出してくれたので、私は受け取り少しずつ口に含んだ。おいしい……。
 段々と意識がはっきりとしてくる。

「もう大丈夫です。元気ですよ!」

 私は二人に笑ってみせた。

「無理をさせてすまなかった」

「ほんっと、アイリスちゃんごめんね〜」

「いえ、気にしないでください。大丈夫ですから」

 二人に心配させちゃったみたいで、申し訳ない気持ちになった。私の魔力が少なすぎて迷惑をかけちゃったわ……。

「でもちゃんとデータは取れたからね。分析にちょっと時間かかるから、また後日二人には来てほしいけど大丈夫〜?」

「あぁ、わかった。アイリス、君もいいか?」

「はい。私も大丈夫です」

 その後、帰る私達をアンディさんが門の所まで見送りに来てくれた。

「アンディ、後は任せた」

「よろしくお願いします」

「りょうか〜い。任せといてよ。じゃまたね〜」

 私達は魔術師団の研究所を後にした。
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