美人の香坂さん、酒は強いが恋愛は最弱

結局、椅子の場所を替え、ガラスに背を向けるように二人で横並びに座ることにした。


ガラスに背を向けて少しすると、廊下を通る人のことは気にならなくなった。
廊下が見えないからではなく、八木のトーク力に魅了されたからかもしれない。

八木は優子の意見を否定することは決してしない。反対に優子が八木の言葉に否定することもない。
ノートにポイントとなる単語を二人が見れるようにメモりつつ、アイデアをどんどん広げていった。
中には関係ないかもということが話題が出たとしても、それもメモする。
次から次へと出てくる二人の話はまるで連想ゲームのようでもあり、ここから足したり削ったりして形にしていく。
この方法は優子が最も好むディスカッションの方法だった。
八木がこの手法を知っていたかどうかはわからなかったが、八木との話し合いはとても楽しく、八木とならいいものができるという期待をもった。
そして八木の頭のよさや、ディスカッション慣れした話し方に異動してきてまだ2週間の後輩に対し頼もしさを感じるのだった。




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