美人の香坂さん、酒は強いが恋愛は最弱
慌てふためく私に、八木君は余裕の笑みをこぼす。
「本気にしていいですよ。僕も本気にしますから」
八木君の腕にしがみついてぶんぶんとふりながら注意する。
「本気にしたらダメなやつでしょ? なんでOKしちゃうの!?
八木は自分のこともっとイケメン自覚しなさいよ!
てか、自覚してるんでしょ!?
もっと自分を大事にして!
酔っ払い女のいうこと間に受けないの!
さらっとしれっと煙に巻くの!
大体、八木君みたいなイケメンはそんな風に女の人褒めたり、『本気です』きりっ、とか言っちゃめでしょ!?
勘違いするって!
なに、その無自覚の詐欺師!
てか、なんてこと言わしちゃってんのよ!!
すべて計算か!?
計算のできる詐欺師か!!
いや、むしろ詐欺師は計算が得意そうだしっ!!!」
ぜいぜいぜい。
「あははははははははははは!」
八木君は大爆笑してる。
こっちは肩で息する程動揺しているっていうのに!
どうやらからかわれたらしいと気付くと腹が立ってきた。
「ちょっと、感じ悪いわよ! 信じちゃったじゃない!
恥ずかしいなあ、もうっ」
呼吸を整えながら、自分の両手がまだ八木君の腕を握っていたことに気付き、ブンっと思いっきり振り払った。
八木君は笑うのをやめた。その時、
ガラっ。
ドアが開いて、亮太郎が出てきた。
「おい、そろそろ戻れよ。
特に八木。 優子とどこかに行ったと騒ぎになってる」
亮太郎に呼ばれて慌てて中に入ろうとしたが、八木君に腕をつかまれ、足を止めさせられた。
「?」
八木君の顔を見上げると目が合った。
じっと見つめる真剣なまなざしにドキッとして、目をそらした。
八木君は腕をつかんだまま一歩近づいてきた。
「付き合ってくれますか?」
「は? よくもまあ、からかっておいてそんな口が叩けますねえ」
「だから本気にしてくださいって」
「お断りします」
「えー?即答ですか」
「はい。即答です」
「怒ってます?」
「別に、怒ってません」
「じゃ、連絡してもいいですか?」
「ダメです」
「やっぱり怒ってるじゃないですか」
「怒るにきまってるでしょ!」
店の入り口でやいのやいのと喧嘩をしていたら、店員さんが顔を出してきた。
「あの、お客様。そこ、出入り口なので・・・」
「「あ。すみません」」
二人は定員さんに注意されて慌てて中に入って靴を脱いだ。
八木君につかまれた腕をさすりながら、顔が熱くなっているのを感じた。
「本気にしていいですよ。僕も本気にしますから」
八木君の腕にしがみついてぶんぶんとふりながら注意する。
「本気にしたらダメなやつでしょ? なんでOKしちゃうの!?
八木は自分のこともっとイケメン自覚しなさいよ!
てか、自覚してるんでしょ!?
もっと自分を大事にして!
酔っ払い女のいうこと間に受けないの!
さらっとしれっと煙に巻くの!
大体、八木君みたいなイケメンはそんな風に女の人褒めたり、『本気です』きりっ、とか言っちゃめでしょ!?
勘違いするって!
なに、その無自覚の詐欺師!
てか、なんてこと言わしちゃってんのよ!!
すべて計算か!?
計算のできる詐欺師か!!
いや、むしろ詐欺師は計算が得意そうだしっ!!!」
ぜいぜいぜい。
「あははははははははははは!」
八木君は大爆笑してる。
こっちは肩で息する程動揺しているっていうのに!
どうやらからかわれたらしいと気付くと腹が立ってきた。
「ちょっと、感じ悪いわよ! 信じちゃったじゃない!
恥ずかしいなあ、もうっ」
呼吸を整えながら、自分の両手がまだ八木君の腕を握っていたことに気付き、ブンっと思いっきり振り払った。
八木君は笑うのをやめた。その時、
ガラっ。
ドアが開いて、亮太郎が出てきた。
「おい、そろそろ戻れよ。
特に八木。 優子とどこかに行ったと騒ぎになってる」
亮太郎に呼ばれて慌てて中に入ろうとしたが、八木君に腕をつかまれ、足を止めさせられた。
「?」
八木君の顔を見上げると目が合った。
じっと見つめる真剣なまなざしにドキッとして、目をそらした。
八木君は腕をつかんだまま一歩近づいてきた。
「付き合ってくれますか?」
「は? よくもまあ、からかっておいてそんな口が叩けますねえ」
「だから本気にしてくださいって」
「お断りします」
「えー?即答ですか」
「はい。即答です」
「怒ってます?」
「別に、怒ってません」
「じゃ、連絡してもいいですか?」
「ダメです」
「やっぱり怒ってるじゃないですか」
「怒るにきまってるでしょ!」
店の入り口でやいのやいのと喧嘩をしていたら、店員さんが顔を出してきた。
「あの、お客様。そこ、出入り口なので・・・」
「「あ。すみません」」
二人は定員さんに注意されて慌てて中に入って靴を脱いだ。
八木君につかまれた腕をさすりながら、顔が熱くなっているのを感じた。