美人の香坂さん、酒は強いが恋愛は最弱
第3章
お仕事
【side 八木俊樹】
初めて酔った香坂さんを見て浮かれていたのかもしれない。
いや。俺の方が酔っ払っていたのかもしれない。
香坂さんと口田課長がつきあっていることは知っていたのに、自分の気持ちを伝えてしまった…しかも中途半端に。
香坂さんは怒っていたし、嫌われてしまったかもしれない。
せっかく同じ課になって、指導係にもなってもらって、たくさん話す機会もできたというのに。
ああ……恥ずかしい・・・。
金曜日に歓迎会が開かれ、土日休みの今日、月曜日。
どんな顔をして香坂さんに会えというのだ/////。
駅から会社までの道のりがこれほど億劫に感じたことはなかった。
「はああ」
深いため息を一つつくと、ばしんっ!!
「った!」
背中を誰かに叩かれた。
見ると、そこには香坂さんがいた。
「香坂さん!」
「月曜の朝からため息とかなくない?」
「ほら、遅刻するよ」
と腕を引っ張られてた。
「あのッ、金曜日!」
というと、
「ああ、飲み会? ごめん、酔っ払っててあんまり覚えてなくて。
何かしちゃったかな?」
どうやら香坂さんは覚えていないようだった。
「いえ、香坂さんじゃなくて、俺がしちゃって…すみませんでした」
「まあ、お酒の席だし。
大丈夫だよ。 気にしないで」
とにこやかに微笑むと、
「ほれ、遅れるってば」
と足を速めた。
初めて酔った香坂さんを見て浮かれていたのかもしれない。
いや。俺の方が酔っ払っていたのかもしれない。
香坂さんと口田課長がつきあっていることは知っていたのに、自分の気持ちを伝えてしまった…しかも中途半端に。
香坂さんは怒っていたし、嫌われてしまったかもしれない。
せっかく同じ課になって、指導係にもなってもらって、たくさん話す機会もできたというのに。
ああ……恥ずかしい・・・。
金曜日に歓迎会が開かれ、土日休みの今日、月曜日。
どんな顔をして香坂さんに会えというのだ/////。
駅から会社までの道のりがこれほど億劫に感じたことはなかった。
「はああ」
深いため息を一つつくと、ばしんっ!!
「った!」
背中を誰かに叩かれた。
見ると、そこには香坂さんがいた。
「香坂さん!」
「月曜の朝からため息とかなくない?」
「ほら、遅刻するよ」
と腕を引っ張られてた。
「あのッ、金曜日!」
というと、
「ああ、飲み会? ごめん、酔っ払っててあんまり覚えてなくて。
何かしちゃったかな?」
どうやら香坂さんは覚えていないようだった。
「いえ、香坂さんじゃなくて、俺がしちゃって…すみませんでした」
「まあ、お酒の席だし。
大丈夫だよ。 気にしないで」
とにこやかに微笑むと、
「ほれ、遅れるってば」
と足を速めた。