兄弟の溺愛に堕ちて
「こんばんは、美咲さん。」

いたずらっぽい笑顔。ジャケットを片手に、気軽な足取りで部屋に入ってくる。

「ど、どうして……」

「言っただろ?必要だろって。」

冗談めかした声。でもその瞳は真剣だった。

孤独な夜。隣の部屋には決して手の届かない一真さん。

けれど目の前の蓮さんは、私をまっすぐに求めている。

その熱に心が揺さぶられ、思考が追いつかなくなる。

「入れてよ、部屋。」

私の言葉に、蓮さんは一瞬だけ真顔になった。

次の瞬間、強く抱きしめられる。

「美咲……俺、この前美咲を抱いた時から、ずっと夢を見てる。」

 胸が締めつけられる。

「夢なんかじゃないよ。」

そう答えた声は震えていた。

「なら、今夜、それを証明して。」

耳元に低く囁かれ、体が熱くなる。

気づけば抱きかかえられ、ベッドに横たえられていた。

「俺、すっかり美咲のスーツ、脱がすの得意になったよ。」
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