もう恋なんてしないはずだったのに〜御曹司課長の一途な愛に包まれて〜
袋を大切にバッグの中にしまうと家に帰った。
帰宅するとひかるくんのグッツが並べてあるところに課長からもらったアクリルスタンドも並べる。ひかるくんの笑顔がこちらに向けられているのをみて昨日の落ち込んだ気持ちから一転、心の底から癒される。
そういえば課長はどんな顔してこのくじを引いたんだろう。
アイドルグループだからファンも女の子が多い。人目のあるコンビニで彼がくじを引き、そして特賞を渡されている姿を想像し思わず顔がニヤけてしまう。これを手渡し課長の姿はどこか少し照れたような、でもまっすぐな眼差しが向けられていた。
私の大切なものだと理解してくれた上で課長が引いてくれたのだと思うと胸の奥で何かが小さく震えた。
そのことを考えるだけで心臓が少し跳ねる。

「ダメ、これは部下を気遣っただけだから。恋なんてもうしないんだから……」

口に出し、自分の気持ちを再確認した。それでも飾られたアクリルスタンドを見るだけで胸が熱くなった。
そしてこれを渡された時に呆然としてしまいきちんとお礼を言えてなかったと思い出す。課長が行動で示してくれた私への理解にきちんと感謝を伝えたいと思った。
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