もう恋なんてしないはずだったのに〜御曹司課長の一途な愛に包まれて〜
オンライン会議が終わると私はホッとし力が抜けた。それと同時に周囲から感謝の言葉が飛び交い驚いた。
「助かったよ、ありがとう」
松木さんは苦笑しながら肩をすくめていた。
「どんどんと煽るように早口になってしまって焦ったよ。こんなに花菱さんが英語を話せるなんて知らなかったな。もっと俺も勉強しないとダメだな」
私が出しゃばったと責めるでもなく素直に認めて笑ってくれるその姿に松木さんの性格の良さが現れているようだった。
でも私は不純な動機でこのスキルを身につけただけで褒められるようなものではない。
全ては皓介のため。
彼が海外転勤に備えて勉強するように望んだから。英会話の日常レベル以上を求めてきたから。
でもよく考えたら彼はそんなレベルで話せる人ではなかった。それなのに私に求められるレベルは高く、必死に食らいついて努力を続けてきた。結果、その努力は「当たり前」と切り捨てられ、認めてもらえたことなんてなかった。そして最後には別の人の方が居心地がいいと切り捨てられてしまった。そんな認めてもらえなかった日々が一瞬で胸の奥に蘇ってきた。
「英語できるなんて知らなかったよ!」
口々に感謝の声が上がるが、私は首を横に振った。みんなからの称賛の声が返って虚しく心に響いてきた。
「……いえ。ほんの少し、勉強していただけですから」
控えめな笑みを浮かべる。それでも、同僚の「本当にありがとう」という言葉に、消えかけていた心の奥底に小さな火が灯るような感覚が残った。
「助かったよ、ありがとう」
松木さんは苦笑しながら肩をすくめていた。
「どんどんと煽るように早口になってしまって焦ったよ。こんなに花菱さんが英語を話せるなんて知らなかったな。もっと俺も勉強しないとダメだな」
私が出しゃばったと責めるでもなく素直に認めて笑ってくれるその姿に松木さんの性格の良さが現れているようだった。
でも私は不純な動機でこのスキルを身につけただけで褒められるようなものではない。
全ては皓介のため。
彼が海外転勤に備えて勉強するように望んだから。英会話の日常レベル以上を求めてきたから。
でもよく考えたら彼はそんなレベルで話せる人ではなかった。それなのに私に求められるレベルは高く、必死に食らいついて努力を続けてきた。結果、その努力は「当たり前」と切り捨てられ、認めてもらえたことなんてなかった。そして最後には別の人の方が居心地がいいと切り捨てられてしまった。そんな認めてもらえなかった日々が一瞬で胸の奥に蘇ってきた。
「英語できるなんて知らなかったよ!」
口々に感謝の声が上がるが、私は首を横に振った。みんなからの称賛の声が返って虚しく心に響いてきた。
「……いえ。ほんの少し、勉強していただけですから」
控えめな笑みを浮かべる。それでも、同僚の「本当にありがとう」という言葉に、消えかけていた心の奥底に小さな火が灯るような感覚が残った。