もう恋なんてしないはずだったのに〜御曹司課長の一途な愛に包まれて〜
胸の奥がくすぐったくなる。
課長に“自分の素顔“を見られたことが恥ずかしいはずなのに、どこか嬉しい。
「人は夢中になれるものがあるって大事なんだろうな。それを大切にできる花菱さんはいいと思う」
茶化さない、馬鹿にしない。ただ、認めてくれている。そのことが胸の奥に広がっていった。
「か、課長にはないんですか?」
思わずそんな言葉が口から出てしまった。こんな話を職場の上司に話すべきではなかった、と焦ってしまうが、私をここまで理解してくれようとしてくれているからか聞きたくなってしまった。けれど課長はほんの少し口元を緩め、カップを置くと、
「そうだな。君のようにここまで気持ちを注げるものにまだ出会っていないな」
まだ出会っていない、そんな素敵な言葉に置き換えられる課長のセンスに人柄が出ている。
「そういうふうに夢中になれるものがある君が羨ましいよ」
少し意外な答えに思わず瞬きしてしまった。仕事もプライベートもなんでもそつなくこなし、趣味だって充実しているものだと思っていた。でも彼の言葉は妙に素直で私の肩の力が抜けていく。
「課長でもそんなこと思うんですか?」
「課長でも?」
少しからかうように返され、ハッとして思わず俯く。
「いえ、課長は、その……なんでもできる人だと思っていました。だから」
「まさか。そんなことないさ。仕事は頑張っているつもりだが、熱中できるほど好きなことっていうのとは少し違うだろ」
そう言って笑う横顔に少し驚く。課長にもそんな一面があったんなんて不思議。私には完璧に見えていたのにどこか空白をを抱えているよう。胸の奥に何かがじんわりと広がる。そしてほんの少しだけ今までよりも近い存在に感じられた。
「いつか、きっと課長にもそんなものが見つかりますよ」
「そうだといいな。花菱さんは優しいな」
なんだか憂いのある表情にドキッとした。不意に視線が合ってしまい慌てて目をそらしてしまった。
課長に“自分の素顔“を見られたことが恥ずかしいはずなのに、どこか嬉しい。
「人は夢中になれるものがあるって大事なんだろうな。それを大切にできる花菱さんはいいと思う」
茶化さない、馬鹿にしない。ただ、認めてくれている。そのことが胸の奥に広がっていった。
「か、課長にはないんですか?」
思わずそんな言葉が口から出てしまった。こんな話を職場の上司に話すべきではなかった、と焦ってしまうが、私をここまで理解してくれようとしてくれているからか聞きたくなってしまった。けれど課長はほんの少し口元を緩め、カップを置くと、
「そうだな。君のようにここまで気持ちを注げるものにまだ出会っていないな」
まだ出会っていない、そんな素敵な言葉に置き換えられる課長のセンスに人柄が出ている。
「そういうふうに夢中になれるものがある君が羨ましいよ」
少し意外な答えに思わず瞬きしてしまった。仕事もプライベートもなんでもそつなくこなし、趣味だって充実しているものだと思っていた。でも彼の言葉は妙に素直で私の肩の力が抜けていく。
「課長でもそんなこと思うんですか?」
「課長でも?」
少しからかうように返され、ハッとして思わず俯く。
「いえ、課長は、その……なんでもできる人だと思っていました。だから」
「まさか。そんなことないさ。仕事は頑張っているつもりだが、熱中できるほど好きなことっていうのとは少し違うだろ」
そう言って笑う横顔に少し驚く。課長にもそんな一面があったんなんて不思議。私には完璧に見えていたのにどこか空白をを抱えているよう。胸の奥に何かがじんわりと広がる。そしてほんの少しだけ今までよりも近い存在に感じられた。
「いつか、きっと課長にもそんなものが見つかりますよ」
「そうだといいな。花菱さんは優しいな」
なんだか憂いのある表情にドキッとした。不意に視線が合ってしまい慌てて目をそらしてしまった。