もう恋なんてしないはずだったのに〜御曹司課長の一途な愛に包まれて〜
涙が頬を伝うのを止められない。
「……日菜は俺でいいか?」
どこか不安そうな表情を浮かべる彼の姿はいつもより小さく見える。
「松木さん、とはどうなんだ? 最近親しくしているだろう。俺はこの先もきっと仕事が中心になってしまうかもしれない。俺にできる精一杯の努力はするが、でも日菜が寂しく思う日もあるかもしれない」
彼の言いたいことがなんとなくわかった気がした。私が彼との付き合いに不安を感じたように、彼も忙しさのせいで私が離れていってしまうのが怖いんだ。
「松木さんはただの同僚です。私が好きなのは真紘さんだけです。あなたがそばにいてくれれば何もいらない」
「ずっと一緒にいられないかもしれない。でも心はいつもそばにいる。俺は君が困っていたら必ず駆けつける。必ず守ると誓う。だから日菜の人生を俺にくれないか」
私は小さく、けれど確かに頷いた。
「……はい。私でよければよろしくお願いします」
彼の顔が一瞬で解け、次の瞬間には立ち上がった彼に強く抱きしめられていた。耳元で低く温かい声が響いた。
「俺がそばにいるよ、日菜。これからもずっと……」
夜景の光よりも彼の言葉が私の心を照らす。
ずっと自信を失っていた私に自分らしく生きる勇気をくれた人。その腕の中でようやく私は心からの笑顔を取り戻せた。
彼が左の薬指にはめてくれた指輪は私の不安な気持ちを取り去り胸の奥がいっぱいになった。
新しい人生がここで本当に切り開かれたと思った。
“もう恋なんてしない“と心に誓っていた過去はもうどこにもない。
これから彼と一緒ならどんな困難でも向かっていきたいと自信を持って答えられる。そう言えるだけの自信を彼が私にくれた。
「似合ってるよ」
彼の低い声が真剣で、でもどこか照れくさそうでそれがたまらなく嬉しい。
気がつけば私の涙は大粒になり溢れていた。こんなに泣き虫じゃなかったのに。
でも泣きながら笑えたのはきっと初めてだ。
「真紘さん!」
叫んだ瞬間、胸が熱くなり、次の言葉を探すよりも早く今度は私から彼に抱きついていた。衝動のような行動だったが、彼の胸にぎゅっと抱きつくと
「私もあなたのそばにいたい。ずっと……」
不器用な私が初めて素直に伝えた言葉だった。彼の腕が力強く、でも優しく私を包み込んだ。
「日菜」
耳元に響く声は愛情そのものだった。
夜景の光も推しのセリフも、過去の傷も全部今この瞬間には敵わない。
ようやく私は理解した。
“恋なんてしない“と閉ざした心は守るためじゃなくて怖かっただけだ。でも今なら怖がらずに歩いていける。
彼と一緒なら。
END
「……日菜は俺でいいか?」
どこか不安そうな表情を浮かべる彼の姿はいつもより小さく見える。
「松木さん、とはどうなんだ? 最近親しくしているだろう。俺はこの先もきっと仕事が中心になってしまうかもしれない。俺にできる精一杯の努力はするが、でも日菜が寂しく思う日もあるかもしれない」
彼の言いたいことがなんとなくわかった気がした。私が彼との付き合いに不安を感じたように、彼も忙しさのせいで私が離れていってしまうのが怖いんだ。
「松木さんはただの同僚です。私が好きなのは真紘さんだけです。あなたがそばにいてくれれば何もいらない」
「ずっと一緒にいられないかもしれない。でも心はいつもそばにいる。俺は君が困っていたら必ず駆けつける。必ず守ると誓う。だから日菜の人生を俺にくれないか」
私は小さく、けれど確かに頷いた。
「……はい。私でよければよろしくお願いします」
彼の顔が一瞬で解け、次の瞬間には立ち上がった彼に強く抱きしめられていた。耳元で低く温かい声が響いた。
「俺がそばにいるよ、日菜。これからもずっと……」
夜景の光よりも彼の言葉が私の心を照らす。
ずっと自信を失っていた私に自分らしく生きる勇気をくれた人。その腕の中でようやく私は心からの笑顔を取り戻せた。
彼が左の薬指にはめてくれた指輪は私の不安な気持ちを取り去り胸の奥がいっぱいになった。
新しい人生がここで本当に切り開かれたと思った。
“もう恋なんてしない“と心に誓っていた過去はもうどこにもない。
これから彼と一緒ならどんな困難でも向かっていきたいと自信を持って答えられる。そう言えるだけの自信を彼が私にくれた。
「似合ってるよ」
彼の低い声が真剣で、でもどこか照れくさそうでそれがたまらなく嬉しい。
気がつけば私の涙は大粒になり溢れていた。こんなに泣き虫じゃなかったのに。
でも泣きながら笑えたのはきっと初めてだ。
「真紘さん!」
叫んだ瞬間、胸が熱くなり、次の言葉を探すよりも早く今度は私から彼に抱きついていた。衝動のような行動だったが、彼の胸にぎゅっと抱きつくと
「私もあなたのそばにいたい。ずっと……」
不器用な私が初めて素直に伝えた言葉だった。彼の腕が力強く、でも優しく私を包み込んだ。
「日菜」
耳元に響く声は愛情そのものだった。
夜景の光も推しのセリフも、過去の傷も全部今この瞬間には敵わない。
ようやく私は理解した。
“恋なんてしない“と閉ざした心は守るためじゃなくて怖かっただけだ。でも今なら怖がらずに歩いていける。
彼と一緒なら。
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