幼なじみの過保護愛 -星のかけらは純愛のしるし-
*◆*◆*
「さーきっ」
「!」
翌日の朝もいつもと同じく会社の前まで光希の車で送ってもらったが、その様子を同期社員の椎山美琴に見られていたらしい。会社のエントランスに入り、エレベーター前にできた長蛇の列の最後尾へ立つとほぼ同時に、後ろから背中をぽんと叩かれた。
「美琴ちゃん、おはよう」
「おはよ」
咲よりも少し身長の高い美琴に、笑顔と挨拶を返す。するとそのまま咲の肩に腕を回した美琴が、横からずいっと顔を覗き込んできた。
「今日も本庄王子の送迎だったわね~?」
「!」
美琴ににこにこと訊ねられ、一瞬息が止まってしまう。
毎日のように咲を送迎する姿をたびたび目にしているためか、美琴は近くの会社に勤める光希お咲が幼なじみであることを把握している。それに一緒に退勤していつものカフェで話し込んでいたところへ光希がやってきて互いを紹介をしたこともあるので、美琴が光希を一方的に知っているだけではなく、二人は一応、顔見知りでもあるのだ。
ただ遠目で見ただけではなく、実際に対面して会話をしているからこそ、美琴も、
「本庄くん、朝から爽やかでかっこいいねぇ」
と、納得するように頷くのだろう。
だがそれを聞いた咲は苦笑いを浮かべるしかない。どう反応していいのかわからないからだ。