義兄の愛に人生観を変えられ……

『私の初恋は、大雪が降って学校に閉じ込められた日がきっかけだ。真っ白な私の心に、ピンク色や赤色のような感情が入ってきて本当に怖かった。あなたのようなカラフルな人を好きになってしまうのは正しい道なのだろうか』
 この少し後ろ向きだった出だしを前向きに変えてきた。
「私の初恋は大雪が降って教室に閉じ込められた日がきっかけでした。真っ白な私の心をカラフルに変えてくれたのはあなたでした。カラフルな感情が胸の中に広がっていき自分の心が変わると見える景色が全然違って見えたのです。私は彼に出会って自分が変わることができたのです。彼に出会えたことが私の人生の中で最大のラッキーだったかもしれません」
 外は寒いというのに頬がかなり熱くなっている。
 恥ずかしいけれど亮太君の表情を確認すると、耳を真っ赤にして鼻のてっぺんをポリポリと人差し指でかいていた。
「すごく……よくなった」
「……うん。亮太君のおかげ」
「俺の?」
 もう私の気持ちには気がついてるはずなのに、とぼけた顔をする。そういうところも大好き。
「ずっと好きでした」
 私の言葉をしっかりと受け止めたようで深くうなずいた。そして話の続きをしっかりと聞いてくれる。
「ただ家族になってしまったから……悩んでいたの。法律的には問題ないとしても、よくないことだってお母さんに言われて……。ずっとこうしなければいけない、歩くべき道を歩かなければならないと思い込んで生きてきたから。でも、亮太君のおかげでこれから私は変わっていくって決意した。自分の好きなものを考えて、自分の足でしっかり歩んでいきたい」
「うん、いいと思う。……その隣に俺はいてもいい?」
「もちろん。ずっとそばにいたい。お兄ちゃんとしてじゃなくて愛する人として」
 勇気を出して発言することができた。
 亮太君は優しく笑いながら近づいてくる。
「ありがとう。みどり……抱きしめてもいいか?」
「え……、う、うん」
 恥ずかしいけれどうなずいた。
 彼の長い腕が私をそっと包み込む。
 鼻から通り抜ける彼の香り。体が溶けてしまいそうなほど温かくなっている体温。お互いに堅調だけて安心している呼吸の音。
 愛する人の存在を全身で受け止めることができて私は本当に幸せだった。
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