一直線の片思い
1.プロローグ 千春Side
『ドキドキ』。波打つ心臓の音が止まらない。
私――一条千春は、今日初めて塾に行く。
塾長に挨拶を済ませ、教室の扉を開けた瞬間。
世界が一瞬止まった気がした。
そこには、黒目がちの瞳で吸い込まれそうにじっと私を見つめる男の子がいた。
(えっ……私、なにかした?)思わず心配になる。けれど、その顔はあまりにも整っていて、視線を外せなかった。しかも、スポーツ選手みたいにがっしりした肩幅に、机が小さく見えるほどの高身長。
___これが、白石海也との出会いだった。
私――一条千春は、今日初めて塾に行く。
塾長に挨拶を済ませ、教室の扉を開けた瞬間。
世界が一瞬止まった気がした。
そこには、黒目がちの瞳で吸い込まれそうにじっと私を見つめる男の子がいた。
(えっ……私、なにかした?)思わず心配になる。けれど、その顔はあまりにも整っていて、視線を外せなかった。しかも、スポーツ選手みたいにがっしりした肩幅に、机が小さく見えるほどの高身長。
___これが、白石海也との出会いだった。