頭ポンポンはセクハラです!~不器用地味子の恋のお相手~
*
どうして断ってしまったんだろう。田辺さんのほうがお似合いなのに。
私は理人くんの胸に顔を埋めながらぽつりと呟いた。
「なんで田辺さんより私が好きなの?」
「なんで、って……実花だから、としか」
理人くんは困ったように言うと、私の体を少し離して私の目を見つめた。
「いや、俺もよくわかんねえ。ごめん。ほぼ一目惚れだったから」
「……そうなの?」
前の彼氏二人も同じようなことを言っていた気がする。私の見た目とか雰囲気とかで優しそうとか思ったって。そして結局つまらない女だとわかって去っていった。
私は悲しくなって俯いた。きっと理人くんも私のことを知れば知るほど嫌いになっていくのだろう。
そう思ったのに。
「でも、目で追ってるうちにさ、どんどん好きになって。すごく優しそうに笑うなとか、仕事に真剣なところカッコいいなとか。それであの日、カフェにいるところ見つけてラッキーって思って」
理人くんは苦笑した。
「実花を口説こうと思って頑張ってカッコつけて頭ポンポンしてみた」
私は目を見開いた。
「あれ、口説こうとしてたの?」
理人くんは耳を赤くした。
「さすがに壁ドンとかは距離感的にヤバイだろうけど、頭ポンポンくらいならいけるかなって思った。俺、漫画の読み過ぎだから。そしたら、まさかのあの台詞だよ」
ーー頭ポンポンはセクハラですよ。
「真面目か! って驚いたよ」
「う……変なこと言ってあの時はほんとにごめんね」
理人くんはゆっくりと首を左右に振った。
「嫌な感じはしなかったよ。俺が実花に触りたかったからってのもあったんだ。キモいよな。勝手に頭触った俺が悪いし。それに、その後、俺のこと必死でフォローしようとしてくれただろ? かわいいって、マジで落とされたよ」
「嫌いにならなかったの?」
私の問いに理人くんは吹き出した。
「あれで嫌いになってたら告白しないだろ?」
それもそうだ。でも。
「私、理人くんみたいに明るくないし、地味子だし。つまらなくない? だんだん私に興味なくなってきてない?」
「怒るぞ」
理人くんは私のおでこに自分のおでこをこつんとくっつけた。私はびくりとして咄嗟に目を瞑った。と、唇に何か温かいものが触れた。ぱっと目を見開く。
理人くんの顔が離れていくところで、先程のは理人くんの唇だとわかった。
どうして断ってしまったんだろう。田辺さんのほうがお似合いなのに。
私は理人くんの胸に顔を埋めながらぽつりと呟いた。
「なんで田辺さんより私が好きなの?」
「なんで、って……実花だから、としか」
理人くんは困ったように言うと、私の体を少し離して私の目を見つめた。
「いや、俺もよくわかんねえ。ごめん。ほぼ一目惚れだったから」
「……そうなの?」
前の彼氏二人も同じようなことを言っていた気がする。私の見た目とか雰囲気とかで優しそうとか思ったって。そして結局つまらない女だとわかって去っていった。
私は悲しくなって俯いた。きっと理人くんも私のことを知れば知るほど嫌いになっていくのだろう。
そう思ったのに。
「でも、目で追ってるうちにさ、どんどん好きになって。すごく優しそうに笑うなとか、仕事に真剣なところカッコいいなとか。それであの日、カフェにいるところ見つけてラッキーって思って」
理人くんは苦笑した。
「実花を口説こうと思って頑張ってカッコつけて頭ポンポンしてみた」
私は目を見開いた。
「あれ、口説こうとしてたの?」
理人くんは耳を赤くした。
「さすがに壁ドンとかは距離感的にヤバイだろうけど、頭ポンポンくらいならいけるかなって思った。俺、漫画の読み過ぎだから。そしたら、まさかのあの台詞だよ」
ーー頭ポンポンはセクハラですよ。
「真面目か! って驚いたよ」
「う……変なこと言ってあの時はほんとにごめんね」
理人くんはゆっくりと首を左右に振った。
「嫌な感じはしなかったよ。俺が実花に触りたかったからってのもあったんだ。キモいよな。勝手に頭触った俺が悪いし。それに、その後、俺のこと必死でフォローしようとしてくれただろ? かわいいって、マジで落とされたよ」
「嫌いにならなかったの?」
私の問いに理人くんは吹き出した。
「あれで嫌いになってたら告白しないだろ?」
それもそうだ。でも。
「私、理人くんみたいに明るくないし、地味子だし。つまらなくない? だんだん私に興味なくなってきてない?」
「怒るぞ」
理人くんは私のおでこに自分のおでこをこつんとくっつけた。私はびくりとして咄嗟に目を瞑った。と、唇に何か温かいものが触れた。ぱっと目を見開く。
理人くんの顔が離れていくところで、先程のは理人くんの唇だとわかった。