マリオネット
「俺ももっと早く自分の気持ち伝えたかった。でも、伝えて陽菜乃さんとのこの関係を壊したくなかったし、一緒に居られるなら、俺の気持ちなんて伝えない方がいいんじゃないかって思ってた」

 私と同じだったのかな。
 凪は私のどこが好きなんだろう。

「凪は私のどこが好きなの?」

「ん?全部」

 全部ってそれじゃわからない。
 でも、いいや。そう想ってくれてるんなら。

「凪、大好き!」

 ギュッと彼にもう一度強く抱きつく。

「俺も陽菜乃さんのこと、大好きだよ」
 チュッと額にキスをされた。

 この幸せがずっと続けばいいな。

 もう一度、恋愛と向き合うことを決めた。


「うわぁ!このロールケーキ、すごく美味しい!」

 凪が買ってきてくれたロールケーキを一口食べる。
 生クリームの中にフルーツがたくさん入っていて。生クリームいっぱいなのに食べていても、そのフルーツのスッキリとした酸味のおかげで飽きない。

「喜んでもらえて良かった」

 食べるのが止まらない私を見て、隣で凪は微笑んでいた。

「凪もちゃんと食べてる?」

「うん、もちろん。美味しいね!また買って来るから」

 今度は道も覚えたし、と彼は言う。

「ねぇ、凪。お願いがあるんだけど」
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