マリオネット
 スマホを購入し、二人で帰宅した。

「今日の夕ご飯はなに?」

 帰り道、凪に聞くと
「今日はね、クリームシチューだよ」

「わーい、嬉しい」
 寒い日だったから、温かいものが食べたかった。

「あっ、お弁当も美味しかったよ!ありがとう」

「うん!」
 手を繋いで家に帰る。

「うわぁ、このシチューおいしい!」
 久し振りに食べたな。感動してしまう。

「そう?良かった」
 凪も安心した顔をしていた。

「陽菜乃さん、美味しいって言って食べてくれるから本当に作り甲斐があるよ」

「だって美味しいんだもん。私だって全く料理できないわけじゃないんだけど。やっぱり慣れてくると、作っても当たり前だと思われて、何も言ってくれない人とかいるじゃん?そういうの私は嫌だから」

 翔太郎のことを思い出しちゃった。

「そうだね。俺も美味しい時は美味しいって言ってくれた方が嬉しいかも」

 夕ご飯を食べ、片付けた後、凪は買ってきたスマホの設定をしていた。

「よしっ!陽菜乃さんの連絡先、一番最初に登録した」
 電話番号と「藤崎陽菜乃」の文字があった。

「陽菜乃さんにLIEE送ってみた!」

「えっ?」
 携帯を見ると、凪からメッセージが届いていた。

<大好きです>
 ただ一言そう送られてきた。

「なに、これ?」
 恥ずかしい、顔が赤くなってしまう。

「陽菜乃さん、返事して」
 子どものように強請る彼に
「わかった」
 返事をした。

 そして<私も大好きだよ>そんな柄にもないことを送ってしまった。

 凪はLIEEを見た瞬間
「嬉しい!」
 はしゃいだあと、私の頬にキスをした。
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