マリオネット
「マジで。陽菜乃さん、そんなこと心配してくれているの?」

「そんなことって、何よ?」
 本当に心配してるんだから。

「俺は陽菜乃さん以外、興味がない。好きにもならない。陽菜乃さんが嫌なら連絡先だって交換しないよ。スマホのパスコードだって教える。いつでも見ていいよ」
 歪んでいるかもしれないが、彼の言葉が嬉しかった。

「連絡先は交換してもいいよ。社会人なんだから。人間関係って大切だと思う。でも浮気とか、しないでね?」
 自分からこんな女の子らしい言葉が出てきたのか不思議だ。

 それを聞いて凪は
「もう可愛すぎる」
 私を抱えて寝室へ行き、ベッドの上に優しく降ろされた。

「ん……」
 口ではなく、首筋にキスをされる。
「陽菜乃さん、良い匂いがする」
 耳朶をにキスをされる。

「んぁ……」
 ゾクゾクして、必然的に声が出てしまう。

「キスして?」
 彼の肩に手を置き、そう強請ると彼はキスをしてくれた。

「はっ……」
 舌が絡み合う。

「んん……」
 唇が合わさるたび、チュッと高音のリップ音が室内に響く。

「凪、好き」
 これ以上続けたらやばい。
 そう思い、彼にしがみつく。

「俺も大好きだよ」
 体重を私にかけないよう、気を遣いながら彼は私を抱きしめてくれた。

 凪を信じるって決めたんだから、そんなことで不安とか心配とかしてちゃダメだよね。
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