マリオネット
 陽菜乃さん、どこに行っちゃったんだろう。

<帰ったよ。ごめん、テーブルに写真があったから見ちゃった。俺、こんなことしてないから。帰って話そう。どこにいる?迎えに行くよ>

 メッセージを送り、再度電話をするも彼女は出てくれなかった。
 探しに行くって言ってもどこに?
 彼女の行くあてもわからなかったが、とりあえず家を出て駅方面へ向かった――。






「はぁ……」
 お店に入る気力もなくて、寒空の下、初めて凪と会った公園に来ていた。
 ここで彼に助けてもらって、それで――。

「私が無理矢理連れて来たんだ」
 最初の出会いも強引だったな。
 
 そろそろ彼に飽きられても当然か。
 相手の女の子、可愛かったもんね。
 そっちの方がお似合いだよ。
 
 そういう相手がいるんなら教えてほしかったな。
 隠さないで良かったのに。

 覚悟はしていたつもりだった。
 でも途中から本当にこれが最後の恋愛になるんじゃないかって期待してた。
 凪を信じてた。
 不思議と彼を責める気持ちにはなれない。

「私が悪いんだ。家事もほとんど凪に任せてばかりだった。可愛くもない。お金を持っているわけでもないし……」
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