黒百合の女帝
 「お前らの拠点を知ってるんだ。知り合いの族がそっちを襲ってる。今頃残りの四人は……」

 「ああ、それなら問題ない」

聖矢の言葉を両断し、スマホを取り出すカヤ。

そしてそれを聖矢に突きつけ、首を傾げた。

 「どうだ?問題ないだろう」

その煽りに聖矢は黙り込み、顔色を悪くした。

スマホからは、微かに騒ぎ声が聞こえてくる。

カケルは何が起きたのか気になったのだろう。

聖矢の方に回り込み、スマホを共に覗いていた。

私も覗き込んでみると、想定通りの光景が。

 『ヤナギさん。この血ぃどうすんの?』

 『知り合いに任せるよ。にしても、ヤユくん強いね〜』

 『いえいえ、お二人のおこぼれしか貰っていませんし』

というような会話を、見慣れた三人が繰り広げていた。

彼らの足元には、血だらけの男たちが転がっている。

おおよそ、“知り合いの族“というやつだろう。

一通り映像を見せた後、カヤは満足気に

 「聖蓮を解散させろ。命令だ」

と言い放ち、スマホを仕舞った。
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