黒百合の女帝
 「ヤユくんおめでとう。じゃあ僕は帰るね〜」

最低限の祝辞を述べ、颯爽と去るヤナギ。

今日はヤナギに合わせて、18時集合にしたのに。

少々憎たらしかった為、無言で見送ってやった。

すると彼に続き、帰る支度を始めるカヤ。

 「ヤユ、お前はカケルともう少し仲良くなっとけ。俺たちは帰る」

 「わかりました!お気をつけて」

 「ああ。じゃあ、帰るか」

私の方を見てから、荷物を纏め始めるカヤ。

もしや、恋人演出の一環だろうか?

この場にラクアやヤユ、カケルが居ることを考慮したのか。

断るのは不自然だし、誘いに乗ってみよう。

 「うん。じゃあね、みんな。」

マフラーを首に巻き、カヤと部屋を後にする。

視界の端に移ったラクアは、こちらを探るように目で追っていた。
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