黒百合の女帝
 そんなこんなで、路地裏に移動したのだが。

ラクア一人に対し、敵は四人。

どうやら、残鰐は様々な恨みを買っているようだ。

圧倒的に不利だが、ラクアは不公平を喚かない。

ただ静かに、鋭利な目で敵を見定めている。

 「おいガキ。ちょっと有名だからって調子乗んなよ」

 「お前らも、彼女には傷一つ付けんじゃねえぞ」

ラクアがそう威嚇すれば、それを冷やかす四人。

油断する彼らに、ラクアは容赦無く突進した。

早速、反応が鈍い奴の腹に拳がめり込む。

他三人が邪魔する間も無く、鳩尾に追撃した。

呼吸困難になったのか、男は頭から倒れていく。

他三人は男に気を取られ、再び隙だらけに。

それを残鰐が逃す筈もなく、彼らの背後を狙う。

気が付けば、彼の拳は相手の横腹を捉えていた。

そのたった一発で、二人目も倒れてしまう。

今のは不味い。腎臓は衝撃を諸に受けてしまう。

死なれては困るし、救急車を呼んでおくか。
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