黒百合の女帝
 腕を組み、瞼を軽く閉じる。

今の所、一番怪しい幹部はミヤビだ。

確か、嶺春管轄区域の地図も彼が管理していた。

入手には幹部でも彼の最終許可が必要だったし。

つまり、犯人はミヤビの許可を通さず盗んだ。

又はミヤビも共犯、ミヤビが主犯といった所か。

それを踏まえた上で、今すべきことは。

まず、参考人Bの信憑性を確かめる必要がある。

参考人Aの友人が情報を買った先の捜索も。

ミヤビと密会していた下っ端……は。

嶺春への潜入が不可能だし、後回しになる。

加えて、反嶺派は誰から作戦の詳細を得たのか。

そこまで考えた後、目を開ける。

 「ミヤビは危険だし、一旦保留。参考人B、本名は知らないけど、そいつは暫く麓冬と距離を置かせる。ミヤビと密会していた下っ端は後回し。それからラクアに天楼の偵察に行くよう伝えて。私はハラを訪ねる。」

 『了解です。他にはありますか?』

 「必要性が出てきたら追って連絡する。」

 『わかりました。では、おやすみなさい』

それに対する返事はせず、通話を切った。

次の連絡先を探しつつ、自然と口角は上がる。

することが一気に増え、楽しくなってきた。
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