黒百合の女帝
 今度の目的は、反嶺派を見つけること。

未だに私たちは反嶺派の避難先を掴めていない。

が、ヒントは見つけた。

例の撹乱用のファイルがそのヒントだった。

嶺春があれを見つければ、偽住所周辺を調べる。

その時、偽の避難先の近くに居ては危険だ。

あの偽情報の位置から離れている。

かつ、嶺春の縄張りからも遠い場所。

そうなると、だいぶ限られてくる。

その中に、元聖蓮倉庫が含まれていた。

そこで、以前調べつくしたここに来た訳だ。


 それにしても、なぜバイクがあそこに……。

もしや、まだ聖蓮が住み着いているのか?

道の脇でしゃがみこみ、ヤユに手招きする。

ヤユは困惑しつつも、隣にしゃがみこんだ。

 『どうしたの?』

彼のスマホには、そう表示されている。

私も文面を作成し、ヤユに画面を見せた。

 『あそこの大きい校舎、バイクが十台以上並んでる。』

以上の文を読んだヤユが、周囲を見回す。

そして廃校を指差し、首を傾げた。

頷けば、彼は間抜け面で向こうを見続け……。

突然、激しく私の肩を叩いた。
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