黒百合の女帝
 「なんですか、ヤナギさん」

 「いいや?ホワイトボードと向き合って楽しいのかなあって」

 「俺は普通に同盟を組むで良いと思いますよ。まあ、デメリットと言ったら……」

カヤは言葉を切り、代わりにボードに書いていく。

そこには芋を引っこ抜く人物の絵が描かれていた。

芋の根の先には、反嶺派の名前が書いてある。

そして芋を引っこ抜く側には嶺春と書かれた。

 「もし孔冥が嶺春にバレたり、同盟先が孔冥のことをチクったら俺たちも芋づる式にバレます」

……それをわざわざ絵で説明する理由とは。

効率に問題はあるが、彼の話は理解できる。

 「でも、本当にそうなるなら既になってるんじゃない?」

 「まあ、何か対策はしているのかもしれませんが……」

困ったように眉を下げ、そう答えるカヤ。

それに、と私は話を続ける。

私は同盟を結ぶ方に話を進めたかった。
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