黒百合の女帝
 『まず初めに、今回狙う親嶺派は『春架(ハルカ)』だ』

真剣な声音に、思わず声を漏らしかける。

春架。よく嶺春倉庫に遊びに来ていた。

話したことはないが、嶺春幹部と仲が良かった。

確かに、反嶺派か確かめるにはとっておきだ。

 『春架は全員で六名。実力は中の下といったところだな。決行日は二日後の1月30日の午前零時。いいか?』

 『わかりました。俺たちがあちらへ奇襲を?』

 『ああ。ただし、条件がある。ヤユとハラを必ず連れて行け』

逆にそうでなければ意味がないよな。

ただ、ヤユを説得させるのは気が重いが……。

紅茶の波紋を眺め、嘆息を吐く。

後で考えよう。今は目の前のことが優先だ。

 「カヤ、了承。」

私がそう指示を出すと、少し遅れてカヤの声が。

 『わかりました。他にはありますか?』

 『なるべくその二人には積極的に戦わせろ』

なるほど。しかし積極的の基準とは?

何人以上をどのような状態にすれば良い。

 「積極的、の基準は?」

 『積極的に、の基準とはなんでしょうか』
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