黒百合の女帝
 そこでカヤは黙り込んだ。

私からの指示待ち、だろうか。

しかし、特に気になる点はもうない。

 「カヤ、終わっても良いよ。」

私の指示を受け、カヤの声が再び耳元に。

 『では、カナルさんの方は何かありますか?』

 『いや。もし気になる点があれば、いつでも連絡をくれ』

 『はい。では失礼します』

 『ああ』

カナルの返事の後、通話を切る音が耳に届く。

そして三秒ほど経った後、カヤの溜息も。

 『ユリさ〜ん。終わりました……』

 「ご苦労様。どうだった?」

 『声が……思った五倍は怖かったです』

カヤの率直な感想に、笑い声を上げる。

 「言っとくけど、カヤよりも年下だからね。」

 『いや、俺年齢言ってませんよね?まだ高校生の可能性もありますから』

 「そんな可能性、痛々しすぎて目も当てられないよ。」
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