黒百合の女帝
「いやっ、待ってくれ、くよくよしないから」
「ふうん。じゃあ改めて、何?」
椅子に座り戻し、彼の前で初めて足を組む。
するとユウヒは遠慮がちに口唇を動かした。
「単刀直入に訊くが、ユリは……無実なのか?」
彼の問いは、即答すべきものではなかった。
息を整えてから、体の前で腕を組む。
「何において?」
「サクラが話した、例の……ユリがサクラを虐めたという話において」
声を潜めつつ、私の様子を伺ってくるユウヒ。
そんな彼を見つめた後、軽く瞼を閉じる。
次に目を開けた時には、突き放すと決めていた。
「私は散々、あの時に否定した筈だけど。」
私の回答に、立派な総長様が口唇を噛む。
彼の長い睫毛が、その眼を覆い隠した。
「そうだよな。すまない、ユリを疑った俺が全部悪いんだ」
「別に。サクラを信じるならそれで良いんだよ。」
ストローに口を付けながら、そう言い放つ。
すると突然、ユウヒの悲愴な顔付きが一変。
今度は総長に似つかわしい、精悍な顔付きになった。
「いや、俺は総長として、二人を公平に扱う」
躊躇のないその姿は、見覚えのあるものだった。
いつしかの、夕日に照らされた彼を想起する。
私と彼が出会ってすぐの、住宅街での記憶だ。
「ふうん。じゃあ改めて、何?」
椅子に座り戻し、彼の前で初めて足を組む。
するとユウヒは遠慮がちに口唇を動かした。
「単刀直入に訊くが、ユリは……無実なのか?」
彼の問いは、即答すべきものではなかった。
息を整えてから、体の前で腕を組む。
「何において?」
「サクラが話した、例の……ユリがサクラを虐めたという話において」
声を潜めつつ、私の様子を伺ってくるユウヒ。
そんな彼を見つめた後、軽く瞼を閉じる。
次に目を開けた時には、突き放すと決めていた。
「私は散々、あの時に否定した筈だけど。」
私の回答に、立派な総長様が口唇を噛む。
彼の長い睫毛が、その眼を覆い隠した。
「そうだよな。すまない、ユリを疑った俺が全部悪いんだ」
「別に。サクラを信じるならそれで良いんだよ。」
ストローに口を付けながら、そう言い放つ。
すると突然、ユウヒの悲愴な顔付きが一変。
今度は総長に似つかわしい、精悍な顔付きになった。
「いや、俺は総長として、二人を公平に扱う」
躊躇のないその姿は、見覚えのあるものだった。
いつしかの、夕日に照らされた彼を想起する。
私と彼が出会ってすぐの、住宅街での記憶だ。