黒百合の女帝
 「あれから、色々考えたんだ。その結果、これが一番だと思った」

 「どういう可能性を考慮した上で一番なの?」

 「公平な判断の結果、ユリは白になる筈だと。俺は信じている」

彼の回答を聴き、不覚にも頰が緩んでしまう。

なんだ。彼の優先順位は正しかったのか。

しかし……彼に公平な判断など出来るのか。

口角を下げ、その言葉の信用のなさに呆れる。

 「嬉しいけど……もう良いから。そういうの。」

私の言葉に、ユウヒの顔がひどく歪める。

その顔をすべきは、一体どちらか。

席を立ち、彼を見下ろす形で黙々と諭す。

 「私が出て行く事を決意した時点で、もう期待してない。」

 「……そうだよな。ユリは俺に、失望したんだもんな」

あんなにも勇猛だった総長の、衰弱した様子。

それに同情する事もなく、飲み物を取り上げる。

店を出てからも、振り返る気はなかった。
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