黒百合の女帝
 などと話していれば、目の前に料理が置かれた。

前菜は牛肉に黒トリュフを乗せたもの。

その視線を料理から外し、ユリさんを一瞥する。

すると早くも、彼女は料理に手を付けていた。

優雅に肉を切り分ける姿は、魅力的に映る。

 「ユリさん、綺麗に食べますね」

俺の賛辞に、手元から顔を上げるユリさん。

その表情は、さほど嬉しくもなさそうだった。

どちらかというと、当然だと思っていそうだ。

 「テーブルマナーは一通り叩き込まれたから。」

 「そうなんですか。俺は箸の方が得意です」
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