黒百合の女帝
 ユリの事が好きだと、認めて良いのだろうか。

俺がそのことを認めたら、皆はどう思う。

女の尻を追っかけてる可哀想な総長?

仲間を苛めた女を認める冷徹な総長?

ユリはどう思う。きっととても不快な筈だ。

それでも、彼女は聞きたがっている。

俺が彼女の覚悟を、蹴ったその一因を。

それに覚悟で答えないのは、いかがなものか。

 「……好きだ。まだ、俺はユリのことを諦めきれないでいる」

誰にも聞こえないくらいの小声のつもりだった。

それなのに、彼女は落胆したように目を瞑った。

 「そっか。なら、しょうがないですね」

そう言い残し、彼女は空き部屋から去って行った。
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