黒百合の女帝
家結side

 冷蔵庫の中には、歪なチョコが入っていた。

それを取り出し、透明な袋に詰めようとする。

その瞬間、ふとこれでいいのかと思った。

ヨウはこれからもよろしくと書いてくれていた。

僕はそれに返事をしなくてもいいの?

無意識に、目がキッチンの上のボウルに行く。

昨日入れたせいで、とっくに冷たくなったお湯。

その中に、チョコペンが一本入っていた。

それを手に取り、しばらく見つめる。

水色のチョコペンは、とっくに固くなっていた。

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 「ちっとも片付いてねえな」

 「別にヨウは困らないでしょ?」

ヨウが玄関に入ってきて、前のように中に通す。

ここまでの動作に、違和感はなかったらしい。

胸を撫でおろしながら、椅子に腰をかける。
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