黒百合の女帝
 「もうお揃いにする物なくない?」

 「いや、この靴下とか……」

 「それ15cmだけど……。履けるの?」

昼食を摂ってから、一時間ほどが経過した。

込み入った土産屋で、ラクアと商品を眺める。

ラクアは意地でもペアグッズが欲しいようだが。

耳飾り、首飾り、私に関しては腕時計まで。

正直、もう付ける場所がない。

キーホルダーはヤナギからのを余らせているし。

 「あっ、このシャーペン、色違いあるよ。」

そう言い、二本のシャープペンシルを手に取る。

片や朱色の、レッサーパンダが描かれた物。

片や青緑色の、同じ柄のシャープペンシル。

それらをラクアに見せると、彼は何度か頷く。

 「良いな。カヤに見せつける機会はなさそうだが……」

 「勉強する為に使ってね?そうだ、どっちの色が良い?」

私がそう尋ねると、彼は青色を引っこ抜いた。

手元に残った赤色のシャーペンに納得する。
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