黒百合の女帝
 聖矢と居酒屋で飲んだ一時間後。

倉庫のソファの上で、力なく倒れ込む。

カヤに報告と思ったが、運悪くハラしかいない。

嫌な気分を落ち着かせる為、瞼を閉じる。

 「どーしたん?話聞こか?うんうんそれは負け犬総長が悪いね」

 「鬱陶しい。去ね。」

 「ひっど〜。ラクアくんにユリの本性を報告しなきゃ〜」

相手はしない、という意思から目を閉じ続ける。

しかし彼の指が頰に触れた所で、瞼を開けた。

 「そのかまちょ癖、一生直らないの?」

 「痛い痛い。手に血が行き届かなくなっちゃうって」

焦燥感のある台詞に反し、軽薄に笑うハラ。

その馬鹿らしさから、彼の手首を放した。
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