黒百合の女帝
妄執の兆候
夏八side

 目を覚ました途端、後頭部に激痛が走った。

頭を抑えようとして、手の拘束具に気が付く。

それを認識した途端、全身から血の気が引いた。

足は同様に固定され、体は椅子に縛り付け。

一目見ただけで、逃げ出せそうにないとわかる。

それなのに、我を忘れて必死に外そうと試みた。

が、どう暴れても抜け出せそうにはない。

ここはどこだ。連絡手段は。誰がやった。

俺はただ、倉庫から家に帰ろうとしていただけ。

それを突然、背後から襲われて……

いったい、俺はどうすればいいんだ___

泣きそうな中、突如として部屋が明るくなった。

暗闇からの変化に、目が慣れるまで時間を要す。
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