黒百合の女帝
 言っておくが、爪を剥がれる位なら全部吐いてる。

では、それをしないのはなぜか。

簡単だ。単純に男たちの問いの答えを知らない。

柳組に入ってすらいない、ただのクズ大学生。

父とは仲が悪く、仕事の話などされた事もない。

そんな俺から何を引き出せるってんだ。

適当に答えた所で、何されるかわかったもんじゃない。

なら、黙っとくに決まってんだろうが。

頭の悪い男たちを見上げ、ただただ期待した。

それでもこのクソたちは助けてくれる訳がなく。

 「確かになあ。こんなガキが知るわけねえかあ」

 「じゃあ用無しだな。どーせ帰せねえし、どうすっか」

これはやばい。まずい方向へ話が進んでいる。

人生最大の恐怖が、腹の底から響いてきた。

組織にこき使われる?そしたら親父に殺される。

それともここで殺される?そんなの嫌だ。

さっきまで死にたいと思ってたくせに。

現実味を帯びた途端、都合良く拒否してしまう。

指先の痛みを忘れ、頭で多用な絶望が飛び交った。

死ぬ。このままじゃ。なんて言えば助かる。

だめだ。何も考えられない。

もう、助からない____
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