黒百合の女帝
夏八side

 大学ってあんなに忙しい場所だったっけか。

ユリさんが訪問してきた四日後。

一昨日、一週間ぶりに麓冬倉庫へ出向いた。

久々の外出に勇気を貰い、今日は大学へ。

結果として、傷が酷くなった気がする。

今年こそは進級すると心に決めていたが……

果たして、この調子で大丈夫だろうか?

帰宅した直後、ベッドに身を投げる。

このまま眠ってしまおう。それで明日は……

 「カヤ〜。晩酌付き合ってくれない?今日は早上がりでヤナギさんハッ」

 「帰って下さい。すみません、マジで今日だけは」

微睡んでいた所を、ヤナギさんに邪魔された。

布団に包まり、枕で耳を塞ぐ。

が、布団は見事に引っぺがされてしまった。

 「なんだよ、前は俺を寝かせなかった癖に」

 「あの時はヤナギさんも乗り気だったじゃないですか!」

 「ちげえよ。仕方な〜くお前に付き合ってやって……」

 「どっかいけえぇえええ」

枕に顔を埋め、じたばたと暴れる。

が、ヤナギさんは俺の睡眠を最後まで許さなかった。
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