黒百合の女帝
 「ところで、証拠を集める目処は付いているんですか?」

 「奇遇だな。同じことを思っていたところだ」

俺の言葉に、彼はもはや溜息さえ吐かなかった。

無表情で頷いたかと思えば、手帳を取り出す。

 「ユリさんがサクラさんを虐めていない証拠、サクラさんの証言と矛盾している証拠。このどちらかが見つかればユリさんは潔白となります。」

 「なるほど。だが、それを見つけるのがとにかく難しくてだな」

 「二つめならば簡単です。サクラさんの証言を、とにかく片っ端から証明していく。一つでも矛盾が見つかれば疑う。ね?」

 「確かに、それなら時間さえあれば……」

やはりミヤビと俺とでは頭の質から違う。

彼が居なければ四代目嶺春はどうなっていたか。

茶を飲み干し、早速ソファから立ち上がった。

 「よし!じゃあその方法で調べるとしよう」

 「はい。頑張って下さい。」

そう言うと、ミヤビもソファから腰を上げる。

ならばまずは、サクラの証言を書き出すか。
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