黒百合の女帝
 「荷物は早めに纏めておいた方が良いよ。」

 『資料室の資料は残して置いた方が良い?』

 「一応。」

参考書を眺めつつ、新たな情報を解析する。

ミヤビは反嶺派が勝つと見越しているのか。

まあ、百鬼夜行や刑牙の規模を思えばそうか。

それに加え、嶺春にはヤユが居ない。

反してこちらには残顎とヤユが居る訳だ。

それでも、嶺春を舐めて掛かるつもりはないが。

 「それじゃあ、頼まれてくれるね?」

 『良いけど、代わりはわかってるよね?』

 「勿論。上手く逃げ切りなよ。」

最後にそう残し、通話を終了させた。

嫌いではあるが、話し易い男だ。

レッサーパンダの柄を眺めた後、それを走らせた。
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