黒百合の女帝
 この会議には、意地でも出席したい。

そんな熱情は、カヤに伝わっていないようだが。

 「でもユリさん、前みたいに遠隔で指示すれば良いじゃないですか」

左隣から、私の出席を阻止しようとするカヤ。

その言葉に、おはぎに伸ばしかた手を戻す。

そして、改まった姿勢で彼を見つめ返した。

彼はそれでも尚否定することを辞めない。

 「麓冬が抗争に参加させて貰えない可能性も」

 「生温いね。」

その警告に台詞を被せ、眉間に力を込める。

軽蔑を表した表情に、カヤが黙り込んだ。

何か言い出す前に、続きを畳み掛ける。

 「私が何の為に麓冬を建てたと思ってるの?ここまで来たのは、何の為だと?」

そこまで圧力を掛け、声の張りを和らげる。

私も相手の話に耳を傾けぬ赤子ではないのだ。

少しくらいはカヤの話も理解できる。

 「まあ、参加できないのは嫌だからね。せめて、嶺姫に見えないようにするから。」

執念深さが生み出した、最後の抵抗だった。

詳細が気になったのか、二人が顔を寄せてくる。
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