黒百合の女帝
 「嶺姫に見えないようにする、とは?」

 「嶺姫は女っていう情報しか一般的には公開されてないでしょ?」

 「……男装する、とか言い出しませんよね?」

勘の良いカヤに、意味ありげな笑みを向ける。

それを理解した彼は、深い溜息を吐いた。

 「カナルさん、どう思います?」

 「そうだな。身長は問題ないが、肩幅や背格好のごまかしは難しいと思うぞ」

 「あ、そうじゃなくて否定して欲しいんですけど」

本人の前であまりにも素直なものだ。

カヤを一瞬だけ睨め付け、カナルに視線を移す。

彼の指摘はとても正確なものだ。

しかし、私はそれらの改善法を知っている。

 「安心して。明後日、ビデオ通話で証明してあげる。」
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