黒百合の女帝
 「すみません。うち、“フモトフユ“は少数精鋭なので。」

手元のマイクを使い、騒がしい館内を鎮める。

一瞬異論は止んだが、再びどよめきが広まった。

それを問題視したか、カナルも口を挟み始める。

 「麓冬の実力は孔冥で確認済みだ。適材適所と言える」

 「でも少人数じゃ危険ですよ?その点うちなら……」

 「大丈夫ですよ。うちには残顎が居るので。」

その役割を保守すべく、再びマイクを手に取った。

今度こそはそのざわめきも完全に止む。

やはり、残顎の名は使えるな。

マイクを置きながら、隣に視線を向ける。

そこには呆れつつも、笑いを堪えるカヤが居た。
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