黒百合の女帝
 結局、一時間ほどで集会は幕を閉じた。

ここ一週間はほぼ毎日この集会があるらしい。

帰る準備をしていれば、男が二名近付いてくる。

一人は百鬼夜行総長、一人はヤナギの弟だった。

 「カヤにいさん、お久しぶりです。この間は助かりました」

 「ああ。いつでも頼ってくれ」

一幹部が勝手に何を約束しているのだろうか。

カヤを睨め付けていれば、ジンが首を傾げた。

その視線の先には、顔をほぼ隠した私がいる。

 「そちらは副総長ですか?」

 「ああ。副総長のユウリだ」

 「そうですか。というか、俺てっきりカヤにいさんは孔冥だとばかり……すみませんでした」

申し訳なさそうに顔を歪め、頭を下げるジン。

それに対し、カヤが遠慮するように手を振る。

 「気にするな。ところでシズル、飯でも食いに行くか?」

カヤの提案に、大人しかったシズルが深く頷く。

どうやら、本当にカヤを慕っている様子だ。

リュックを背負い、それらの光景に背を向ける。

正直、彼らの人間関係には興味がなかった。

それよりも、ミヤビに連絡を取らねば。
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